DMCファンタジー「蒼い月」

境界線 第2章 絵描きのコムーネ
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<Paleblueの影>A

***

当座の金


<Paleblueの影>A

***

当座の金も 新しいテントも得て
ダンテはひさしぶりに
メイン道路をはずれ
小さな森に入った。

冬の初めの空
同じ空の下にいる 兄や友や
そして 恋人を想いたかった・・・

薄闇の森には
まるで なにかステージのように
美しい泉があった。

顔を洗おうと手を入れると
キンとするほど 冷たく、
思わず手を引いた。

そのとき 少し離れた ところで 水音がする。
はっとして顔を上げると
水浴びをするものがいた・・・

「こんなに冷たいのに・・」

腰まである巻き毛
枝のような 手足のシルエット
反射すべき光がないのに
その人形(ひとがた)は
おんぼらと 光っているようにも見えた・・・

「女?」

体型だけでは 判断がつかなかった。
少女なのかもしれない

ダンテはただ 夢を見ているような気持ちだった。

ふいに その人影が
目の前を 駆け抜けた。
まるで ダンテの存在は ないもののように
自分の通りたい所を通ったのだ、というふうに

風のように駆け
そして 森の向こうに去った。


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