DMCファンタジー「蒼い月」

境界線 第1章 真実の在処
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それに代わって
前方の空間にゆがみが見える。
バイク


それに代わって
前方の空間にゆがみが見える。
バイクは走り続けている。

ゆがみは陰影をつけて 
何かの形をみせようとしている。

あたりは荒れた丘陵地帯で
丈の低い乾燥した草と
合間に石灰石が 墓標のようにのぞいている。
樹はない・・・
それなのに

空間のひずみから
大量の木の葉が吹き付けてくる
突風といってもいいほどで
前からバイクもろとも
ダンテを煽り倒そうとしてくる

ここで バイクを停めるのは
なんだか とても癪にさわる。
「停まるものか!」
意地だった。

くるぶしでバイクをホールドし
両手をあけると
背中から二丁銃を取り出し
構えるや否や
ひずみに向って連射した。

ひずみは急激に収縮し
風がおさまる。
そこではじめて
ダンテはエンジンを停めた。

ひずみのあったところに
錆色のローブの魔人が立っていた。

いや、正確に言えば
立つ・・・・のではなく
浮かんでいたのだ。

「ようこそ 我々のテリトリーへ
預言の子よ。
丁重な挨拶、痛み入りますな」
「その言葉、まんま てめぇに返すよ。
何者だ」
それには答えず
魔の男は言う

「ここから向こう、
われわれには 棲みやすい世界でしてな。
あなたにも 十分楽しんでいただけると 思うのだが・・・

そうそう、私達の従順な猫はどうしてますかな?」
「猫?」
「半獣のダニエル。なかなか 美味いヤツでしたがね」

(こいつらか・・・
こいつらが ダニエルを陵辱し、苦しめてきたのか・・)
「ふん、変態マスターから自由を取り戻して
お前達が二度と触れることの出来ない世界にいるよ。
お前もあの変態と同類か」
「あの 能無しと一緒にしないでいただきたい。
ただ・・美味いものには 目がない、というだけでしてね。
まぁ、よかろう。」

魔の男はそれまでの慇懃な口調を
急に変えてきた。

「お前のその大きな口
やがてぐうの音もだせなくなる。
愚かな人間とより純粋な魔の本質を
知るであろう」

不敵な笑いを残して
ひずみはふっと消えた。

「ああ、入れ替わり立ち替わり・・・
次はなにが現れるのかねぇ??」

冗談でぼやいていると
ほんとうに むこうから近づいてくるものがあった。

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