DMCファンタジー「蒼い月」

卒業〜graduation
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Sweet moment@

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「じゃます

Sweet moment@

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「じゃまするぜっ」

ノックもそこそこに
弐伊の事務所兼ねぐらの「アリスの店」にやってきたのは
四だった。

もう 夜も10時をまわっているが、
ふたりにはまだ宵の口だ。

「今日はボウモアのダーケストが入った。
一杯やろう」
「店は もういいのか」
「あそこを あけるも閉めるも
俺の勝手だ。
稼ぐのが 目的じゃないからな。
ま、情報を集める場、っていうのかな。

銃の手入れ中か・・・」
「ああ、もう少し連射能力をあげようとおもって。
なにか 用か?」
「なんだよ、なにかなければ きちゃいけねぇの?」
まじめにムッとしている四に
弐伊は笑っていった。
「すまん、いや、かまわん。
むしろ よかった・・・
なにかしていないと 落ち着かない気分だったから」
「ほぉ・・・」
四はそそくさと片づけをはじめる弐伊の動きを目で追いながら
なにかいいたげだった・・・。
「けっこううまいヤギのチーズがあるが、食うか?」
「すっぱくない?」
「ああ、大丈夫。うまく熟成されてる。
フランスのスポンサーの農園自家製だ」
「サンドニか・・・」
「そ。 つい先日 呼び出しがあって、行ってきた」
「仕事?」
「まぁ・・・な」
「いえよ。」
「なにを?」
「情報屋だぞ、俺は。
知らないとでも思っているのか」
「・・・」

「サンドニから申し入れがあったらしいな。後継の。
娘は・・なんていった」
「エルザ」
「すんのか?結婚」
「わからん」
「わからん!? おれなら即断るがね」

「俺はあの子が赤ん坊のときから知ってる。
はじめてあそこに派遣された時は
まだ10代だったんだが

ネロがいっしょだったよ」
「そこでその名前がでるか・・」
「んま、サンドニのおやじは そのときから
俺を娘の相手にきめてたんだとさ。
勝手に・・・」

「でも、まんざらでもないというわけか・・・
それは、それは・・」

四は なにか釈然とせず、イラついていた。
「もしかして 彼女に気でもあるのか?
まぁな、てめぇもいい年だし?
身をかためて、こどものひとりやふたりもちたいと
思ったって おかしくないわな。
おまけにあのエリアの宗主待遇だ。
キサマにはバンバンザイのハッピーライフだ」
「やめろよ!
俺にはダンテがすべてだ!
しかし・・」
「あいつらの 成長振りがまぶしいか」
「・・・」
「自分がじゃましてるんじゃないかって、
思ってるんだろ」
「お前はおもったことないのか・・
俺らはもうやることも やらなきゃいけないことも
おおかたは決まっていて
それを遂行するだけだ。
でもあいつらには
まだ 選択肢がたくさんある。
恋愛だってそうだ。
しばるわけには いかないだろ!」


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