もう一度撃ち落としてみせる

あなたは無表情だけど、たまには笑ってくれる。

あの四年間で彼を成長させた。

あの四年間で失ったものを取り戻す為に、また狙い落してみせるんだから――――





もう一度撃ち落としてみせる





四年前の戦闘が終わり、ロックオン、リヒティ、クリス、モレノさん…、行方不明なのは刹那、アレルヤ…。沢山の人を失った。
刹那とアレルヤの場合は機体反応もなかった。もしかして亡くなってしまったとおもった。
だが、スメラギさんによる暗号通信でわかった。

"刹那は生きているわ。それと…新しいマイスターもやってくるわ"

スメラギさんの暗号通信によって嬉しさと驚きが一斉に来た。
驚いてでいいのか、喜んでいいのか…。複雑な気持ちになる。

―プシュン

「スメラギさんお帰りなさい!」

私はとりあえずスメラギさんと刹那の帰還を喜こんだ。
するとスメラギさんの後ろから、懐かしきロックオン・ストラトス―――いや、ライル・ディランディの姿が見えた。

「こいつの名前はライ「俺の名前はロックオン・ストラトスだ、よろしく」

私は驚愕した。
何故彼が生きているのか。彼は戦死したはずなのに。

「昔兄さんはここに居たんだろ?」
「そうだが」
「ふぅん…そうか」

あっさりと刹那の答えに返事をした。なんという人間だ。私はこの場の空気についていけず、この場から立ち去った。



###



着いたのは、ガンダムの格納庫に着いた。ダブルオーガンダムとアリオスガンダムが見つめている。
荒々しく息をして、この現実を忘れようとしていたところだった。

―こつん、こつん…

足音が聞こえる。

「…!誰なの、一体!?」
「!…すまない、邪魔をしてしまったようだ」
「せ…刹那、か」

足音の正体はパイロットスーツのままの刹那の足音だった。パイロットスーツのブーツのヒールは硬い地面では響きやすいのだと。

「すまない…驚かせてしまったみたいだな」
「う…ううん!違うの!なんだっけ…ら、ライル・ディランディっていう男がいきなりここに入りたいって言うからびっくりして…」
「そうか、それだけか」

刹那はびっくりしたように一瞬顔を上げるが、また顔下げる。

「刹那などうやってやってきたの?」
「…俺も場の雰囲気についていけなくて、こっそりここへきたら、ばったりフェルトがいて…それでだ」

刹那も自分と同じような理由でやってきたので、内心ホッとした。

「言うの、忘れていたけど……お帰りなさい、刹那」

フェルトの言葉にふっ、と笑みをこぼし、

「ああ…ただいまみんな…そして、フェルト」






fin.

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